十寄神社

所在地 東京都大田区矢口2丁目17−23
由来(新田義興の十人の騎馬武者)からは「じゅっき」ですが、今は「とよせ」と呼ぶようです[1]。参道(ほとんど駐車場)も境内も狭く、義興公を祀った新田神社の従格なのですが、狛犬的には尾立てと尾流れを同時に鑑賞できる稀有な神社です。

狛犬

奉献/建立 享和三癸亥三月[1803年3月]
石工銘 不明
狛犬タイプ 尾立て
このタイプの中では保存状態が良く、細かい造形まで確認できます。右(阿)側の宝珠、左(吽)側の角の跡を頭上に見ることができる他、口下の髭形や毛の流れなどが左右で微妙に違っているのも判別できます。

狛犬

奉献/建立 昭和十四年六月[1939年6月]
石工銘 池上 内藤
狛犬タイプ 尾流れ(左:子2,右:子2)
背中によじ登ろうとしている子狛の造形が魅力的です。若干補修の後も見え、やや彫も浅く見えるのですが江戸尾流れの様式美を良く残しており、昭和の作とは思えません。台座の紋(一つ引両)は新田家のものです。

石水盤

奉献/建立 宝暦十一辛巳年四月[1761年4月]
石工銘 不明
参道脇に残っている石水盤です。「奉獻」「水盥」が縦横に彫られています。