宿神明社

所在地 東京都調布市深大寺元町5丁目32−2
甲州街道下石原交差点から北へ伸びる武蔵境通りが、国分寺崖線と交差するところで、神代植物公園の西端に神社があります。
公園と一体化した小さな神社ですが、深大寺村の宿(しゅく)と呼ばれるこの地域の鎮守社だったようです。

狛犬

奉献/建立 明治十三年十月[1880年10月]
石工銘 (内藤留五郎)
狛犬タイプ 尾流れ(左:子,右:珠)
石工銘はありませんが、近くにある同年同月奉納の青渭神社の狛犬とよく似ています。
「編集長の狛犬日記[2]」にあるように、『出来も大きさもかなり劣っていますし…石質もかなり悪い』ですが、慶雲初代留五郎の作と思われます。
ただ、こちらの狛犬の台座には、青渭神社や小金井神社の狛犬の台座にあった「伊皿子」の銘がありません。想像ですが、小金井・青渭神社で伊皿子石工から学んだ狛犬の作り方を留五郎が自力で試してみた作ではないでしょうか。(その意味では慶雲最初の狛犬とも言えます)

狛狐

奉献/建立 明治十三年十月[1880年10月]
石工銘 (内藤留五郎)
狛犬タイプ 狐(左:子,右:珠)
左側の頭部が欠損しているのが残念ですが、狛犬と同年同月の奉納で、石質や願主銘が同じことから、これも慶雲初代留五郎の作と思われます。
同年同月に、橘樹神社の狛犬(山犬)も作成しています。