愛宕神社

所在地 神奈川県横浜市鶴見区下末吉5丁目29−17
鶴見川右岸に広がる下末吉台地の東端切り立った丘陵崖の上に鎮座しています。住宅街の中を急な階段が続く参道は『台地』の存在を実感させてくれます(こちらのサイト[2]によれば、石段は80段あるそうです)。

狛犬

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奉献/建立 明治十七申年七月[1884年7月]
石工銘 (片野善五郎)
狛犬タイプ 尾流れ(左:子,右:子)
拝殿に近い方に置かれている狛犬です。右側台座にかすかに残る石工銘は判読不能ですが、二之鳥居・手水鉢と同じ年の建立で、銘の書体・書き方も同じなので、片野善五郎の作と想定しています(二之鳥居とは建立日も同じ)。
左側台座に「昭和十四年再修」の銘がありますが、こちらはほぼ同じ時期に石燈籠・一之鳥居を手掛けた清水一郎ではないかと推測しています。

狛犬

奉献/建立 明治三十三年十一月[1900年11月]
石工銘 (清水弥太郎)
狛犬タイプ 尾流れ(左:珠,右:子)
二之鳥居脇に拝殿前の狛犬より新しい狛犬が置かれています。合祀碑があることから、元は別の神社(熊野神社)にあった狛犬が移されてきたと考えられます。
子狛が立っているという珍しいデザインですが、石工銘がありません。
ほぼ同時期の木月住吉神社の狛犬と顔がそっくりなので、同じ清水弥太郎の作ではないかと想定しています。

石水盤

奉献/建立 明治十七年三月[1884年3月]
石工銘 上末吉 片野善五郎
境内左手に置かれています。手をかざすと水が出るようになっていました。

石燈籠

奉献/建立 昭和十四年八月[1939年8月]
石工銘 清水一郎
境内の入口左右に置かれています。清水一郎の銘がある左側には昭和十四年の銘があります。右側には、明治三十年八月の銘がありますが、石工銘は確認できませんでした。

神社由緒碑

奉献/建立 皇紀二千六百年[1940年]
石工銘 清水一郎
本堂の左側に石碑が並んでいますが、その大きい方右側の石碑です。愛宕神社の由緒が書いてあるようですが、建立年が明記されていないので、碑文の「皇紀二千六百年に當る」から記載しました。
碑表面の最下段に大工棟梁・鳶職・土工と並んで、石工 清水一郎の名前が記されています。
背面は寄進芳名録となっていますが、その中の「金五十圓」の列にも清水一郎の名が見えます。
左横の「愛宕・熊野両社合祀之碑」も昭和四十六年八月に同じ清水一郎が作成しています。

二之鳥居

奉献/建立 明治十七申年七月[1884年7月]
石工銘 上末吉 片野善五郎
階段参道を上がって境内の入口にあります。

一之鳥居

奉献/建立 昭和十三年四月[1938年4月]
石工銘 下末吉 清水一郎
麓の住宅地の中に参道の入口と鳥居があります。