大石神社

所在地 神奈川県横浜市緑区長津田町2322
東急田園都市線の長津田駅から、線路南側を通っている大山街道(矢倉往還)で 200mほど西へ進むと、北側に鳥居があり、そこから階段参道を登ったところに境内・拝殿があります。
街道筋の長津田宿は、東から下宿・中宿・上宿に分かれており、石水盤の願主(中宿)や、常夜燈の名前にその名が見られます。

狛犬

奉献/建立 嘉永六丑六月[1853年6月]
石工銘 不明
狛犬タイプ 尾流れ(左:珠,右:子)
ユニークな体形をした狛犬です。右側子狛も蛙のような姿で、その足元にあるのは牡丹の花だそうです[4]
嘉永の建立時の願主と昭和の改修時の施主が同じ苗字なのが目を引きます。

石水盤

奉献/建立 文政十二丑年六月[1829年6月]
石工銘 (岸)文右エ門
拝殿前右手、狛犬の足元に置かれています。願主は「中宿 岩五郎」とあり、神社では珍しく、正面に「卍」紋が彫られています。
石工銘が見づらいですが、「横浜市文化財調査報告書(謝辞[14])」を参照しています。

上宿常夜燈

奉献/建立 天保十四癸卯年孟夏[1843年4月]
石工銘 (登戸 吉沢藤三郎光信)
神社東側の脇参道の途中に置かれており、大山街道を照らす常夜燈だったようです。
竿の上に載せられた中台側面に彫が施されているほか、火袋には「天狗の羽扇」文様[1]が彫り抜かれており、秋葉大神のお札がその奥に見えるという凝った造りとなっています。
「横浜市文化財調査報告書(謝辞[14])」によれば一番下の台石に「石工/登戸/吉沢/藤三郎/光信」と銘があったようですが、再建により作り直され、現在銘を確認することはできません。