慶運寺

所在地 神奈川県横浜市神奈川区神奈川本町18−2
第一京浜(旧東海道)の神奈川署前交差点から北へ曲がって八王子へ続く旧神奈川道へ入り、京急線のガードをくぐった先の右手に寺院があります。
それほど広くないお寺ですが、境内には多数の石造物が残されており、浦島伝説を含めた歴史を感じさせます。

寺号塔

奉献/建立 文政八乙酉歳十一月[1825年11月]
石工銘 保(土ヶ)谷 八五郎
かつて浦島丘にあった観福壽寺(通称浦島寺)の寺号塔でしたが、廃寺になったため慶運寺に移されてきたそうです[1]。現在は寺入口に置かれています。
台座の石工銘「石工 八五郎」はなんとか判読できますが、その右の「保土ヶ谷」は摩耗でほぼ読めません。
塔や石碑を背中に載せるのは、本来「亀趺(きふ)」と呼ばれる霊獣[4]のはずですが、ここでは「浦島の亀」の意味もありそうです。

勅願所古跡碑

奉献/建立 天明八申霜月[1788年11月]
石工銘 大坂長堀 岡田治兵衛
境内左手、浦島観音堂の横にあります。大坂の石工銘は初めて見ました。願主も大坂の浦島講となっており、船に乗せて運ばれてきたのでしょうか。

得本名号塔

奉献/建立 文化十二乙亥年十二月[1815年12月]
石工銘 不明
境内入ってすぐ右の隅に置かれています。