八幡橋八幡神社(滝頭八幡神社)

所在地 神奈川県横浜市磯子区原町10−9
国道16号と産業道路がT字に交わる掘割川沿いに神社があります。境内はそれほど広くはありませんが、巨木に囲まれた拝殿が歴史を感じさせます。
かつては産業道路が海岸線だったので、海に面した神社だったようです。
大正7-9年に行った整備事業により境内の多くの石造物が設置されました[2]

狛犬

奉献/建立 大正八年九月[1919年9月]
石工銘 (石松)
狛犬タイプ 尾流れ(右:子)
2対ある狛犬の拝殿側におかれた方です。目と口にペンキ?が塗られていますが、どうも阿像の牙も含めて後世に手が入ったようです(しかも残念な方向に)。
建立時期が同じことや、耳が横に張り出す様、ロール巻きの形状から次の獅子山狛犬と同一石工の作ではないでしょうか。

狛犬

奉献/建立 大正八年九月[1919年9月]
石工銘 石松
狛犬タイプ 獅子山(左:子,右:珠)
2対ある狛犬の入口側にあります。台座に「石松」の銘がありますが、これが石工銘と思われます。

石水盤

奉献/建立 大正八年己未九月[1919年9月]
石工銘 不明
境内入って左手に手水舎と石水盤があります。側面銘にある「砂利勝」は、当時の横浜の代表的な輸出物だった砂利の納入業者で、代表者が「安室勝五郎」でした[4](安室姓は狛犬や燈籠、社殿営繕竣成記念碑に名前が多く記されています)。

御大典記念碑

奉献/建立 (昭和五年六月)[(1930年6月)]
石工銘 山崎初五郎/長谷川
はまれぽ.com[3]によれば、上に載っている球体は「漁師の人たちが奉納した大きなブイ(浮標)」のようです。
台座に「石材店 山崎初五郎」や「石工 長谷川」という銘があり、複数の石工が建設に携わった可能性があります。

石燈籠

奉献/建立 大正八年九月[1919年9月]
石工銘 滝頭町 石松
境内入ってすぐのところにあります。「石工」という文字がありませんが、銘の位置から石松が石工として作ったものと思われます。

社号標

奉献/建立 大正十年九月[1921年9月]
石工銘 滝頭町 鈴木松三
この「鈴木松三」が「石松」ではないかと思うのですが。。。

社殿営繕竣成記念碑

奉献/建立 大正十五年九月[1926年9月]
石工銘 不明
境内整備事業完成の数年後に関東大震災で被害を受け、その修復事業の完成を記念した碑のようです[5]。隣の東郷平八郎による「敬神碑」も記念碑の一部のようです(碑の裏面は立ち入ることができず撮影できませんでした)