雪ヶ谷八幡神社

所在地 東京都大田区東雪谷2丁目25−1
中原街道が呑川を渡る石川橋から北へ 300mほど進み、そこから東へ入ったところ、武蔵野台地を呑川が削った斜面に神社があります。
東急池上線石川駅のすぐ前ですが、木々に囲まれた境内があり、子供たちの遊び場にもなっているようでした。

狛犬

奉献/建立 昭和十八年十一月[1943年11月]
石工銘 池上 内藤仁雲
狛犬タイプ 現代
拝殿前に置かれています。本サイトでは現代/岡崎タイプの狛犬は対象外なのですが、戦前で、かつ内藤慶雲系石工の作であることから特別に記載しています。

狛犬

奉献/建立 明治廿九年九月[1896年9月]
石工銘 松原祐太朗
狛犬タイプ 尾立て
こちらの狛犬は西側入口脇に置かれています。角&宝珠付きの尾立てタイプが明治の後半で作られたというのが信じられません。また、後ろ足が彫り分けられていない(ほとんど一体に見える)のも気になります台座と石質感が異なるように見えるので、本体はもっと古い可能性もありそうです。

石水盤

奉献/建立 寛政十一己未年九月[1799年9月]
石工銘 ■右エ門
拝殿左側の齋霊殿へ通じる道脇に使われていない石水盤が置かれています。側面にある「右エ門」の上にある字が読めません。石坂供養塔と同じ「長右衛門」と想定し、石工銘として扱っています。

石坂供養塔

奉献/建立 天明三癸卯歳十一月[1783年11月]
石工銘 芝二本榎町 石屋長右エ門
拝殿左側の齋霊殿脇に置かれています。正面に「八幡宮石坂供養(塔)」とあり、右側面に奉納年銘、背面に石工銘が刻まれています。
石工銘の芝二本榎町は今の港区高輪のようです。また、長右衛門の名は奉納年銘下の願主の中にもあります。

石水盤

奉献/建立 昭和十八年十一月[1943年3月]
石工銘 池上石匠 内藤仁雲
三之鳥居の手前に置かれています。拝殿前の狛犬と同時期に同じ石工(内藤仁雲)によって作られています。

忠魂碑

奉献/建立 昭和六年三月[1931年3月]
石工銘 池上大門 内藤石材店
二之鳥居手前の階段左脇に置かれています。日露戦役における戦没者4名の慰霊顕彰碑です。

御成婚記念開園碑

奉献/建立 大正十四年四月[1925年4月]
石工銘 調布 小俣徹石
二之鳥居手前の階段右脇に置かれた左側の石碑です。大正十三年の昭和天皇ご成婚を記念して遊園地が開園されたようです。
石工銘にある「調布」は大田区西部の調布地域を指しています。

記念碑

奉献/建立 昭和七年十月[1932年10月]
石工銘 調布大塚 小俣石材店
二之鳥居手前の階段右脇に置かれた右側の石碑です。雪ヶ谷が「大東京市」に編入されたことを記念しているようです。

石燈籠

奉献/建立 明治廿九年十一月[1896年11月]
石工銘 神奈川県下橘樹郡中原村字神地 松原祐太朗
西側入口の鳥居の手前両脇に置かれています。「大田区の石造遺物(謝辞[10])」によれば、「日下講」によって奉納された燈籠です。
鳥居奥に置かれた狛犬と石工・奉納時期が同じです。

石垣標

奉献/建立 昭和十一年九月[1936年9月]
石工銘 西島徳蔵
入口左側石垣に石標が置かれています。奉納者六名の芳名が書かれています。