稗田神社

所在地 東京都大田区蒲田3丁目2−10
東海道(第一京浜)の梅屋敷から、かつて存在した菖蒲園を経由して蒲田駅へ至る道の途中に神社があります。

狛犬

奉献/建立 不明
石工銘 不明
狛犬タイプ 尾流れ
かなり「犬」っぽい狛犬様です。
左側台座に「昭和三十四年」とあり、右側台座には「鎮座 千二百五十年」とあります。「横須賀周辺の狛犬 狛犬や身近な地域史探訪[3]」によれば神社の創建が和銅二(709)年とのことなので、昭和三十四(1959)年は 1250年後にあたります。
「東京狛犬倶楽部[2]」が指摘されているように、狛犬の形態から台座のみ昭和に再建されたと見た方がいいかもしれません。その際の石工が「青山 石勝」だったようです。

石燈籠

奉献/建立 明治七甲戌年七月[1874年7月]
石工銘 六郷 竹内六之助
再建された竿部に「明治七年」と記され、元からあったと思われる台座には「昭和四十三年」の再建銘があります。
石工は「六郷」の六之助です。

石水盤

奉献/建立 (慶應)二丙寅年八月[1866年8月]
石工銘 不明
境内社の鳥居の間に置かれています。
干支の"丙寅"から慶應と判断しています。

山野神社合祀碑

奉献/建立 大正四年九月[1915年9月]
石工銘 出川伊助
境内右側に置かれています。「大田区の石造遺物(謝辞[10])」によれば、明治44年に東京府の認可を得て山野神社を合祀したことを記念して建立されたようです。
山野という地名は今はありませんが、西蒲田に山野(さんや)橋が残っています。

石鳥居

奉献/建立 寛政十二庚申年卯月[1800年4月]
石工銘 八幡塚 六之助
花崗岩で作られた鳥居で、左脚背面に「蒲田井郷 稗田神社」と彫られています(「蒲田井郷」は「蒲田」の旧称だそうです)。
「八幡塚」は六郷という地名になる前の村名[4]であることから、後世に『六郷の竹内六之助』で知られる石工の祖先(初代?)と思われます。