調布不動尊(常性寺)

所在地 東京都調布市国領町1丁目2−8
元々は多摩川の近くにありましたが、慶長年間に現在の旧甲州街道沿いの地に集落ごと移転したようです[2](多摩川の氾濫を避けるためでしょうか)
それほど広くはない境内ですが、本堂(薬師堂)、不動堂、地蔵堂が並立する様は壮観です。
訪問日 2025年9月

馬頭観音像

奉献/建立 文政七甲申天壬八月[1824年99月]
石工銘 内藤新宿追分 遠刕屋甚蔵
境内右奥にある地蔵堂の前に堂があり、その中に馬頭観音坐像が安置されています。
説明札にあるように、かつては甲州街道沿いにあった馬の葬地に供養のために置かれていたようです。
「刕」は「州」の異体字で、石工の甚蔵の作は金子厳島神社深大寺下祖師谷神明社に残されています。

敷石供養塔

奉献/建立 明治十一年二月[1878年2月]
石工銘 溝ノ口 内藤留五郎
境内に入って左手の玉垣沿いに置かれています。表面に「五宿貸座敷」の後に人名が並んでおり、かつて甲州街道沿いにあった五つの宿場町衆が奉納したと思われます(「貸座敷」とは遊郭/遊女屋を意味するようです)

寺号標

奉献/建立 明治十一年三月[1878年3月]
石工銘 溝ノ口 (内藤)留五郎
寺院入口左脇に「成田山」と赤い字が刻まれている背の高い石標が置かれています。台石の背面に石工銘が残されていますが、「溝ノ口」と「留五郎」の間の文字が読み取れません。