長念寺

所在地 神奈川県川崎市多摩区登戸1416
津久井道沿いの善立寺から西北西へ延びる旧道を進み、現津久井道を越えて 400mほど進むと長念寺参道の石碑のある角にでます。ここから北へ参道が続き、寺院に達しています。
本堂・山門に素晴らしい彫刻が施され、職人の街登戸にふさわしいお寺となっています。

元木千代吉氏碑銘

奉献/建立 明治三十三年三月[1900年3月]
石工銘 吉澤光信
本堂左手に石碑が3基並んでいますが、その真ん中の碑です。「桜花の絆[3]」によれば、陸軍歩兵一等卒元木千代吉の慰霊顕彰です。

忠魂之碑

奉献/建立 明治四十有一年龍集戊申三月[1908年3月]
石工銘 吉澤耕石
本堂左手に石碑が3基並んでいますが、その右端の碑です。「桜花の絆[4]」によれば、陸軍歩兵上等兵伊藤金五郎の慰霊顕彰です。見づらいですが、正面左下に小さく石工銘が確認できます。

吉澤萬蔵墓碑

奉献/建立 明治四十四年八月[1914年8月]
石工銘 吉澤耕石
本堂北側墓地の南縁に吉澤家の墓域がありました。墓域右手の背の高い墓碑を確認したところ、日露戦役で戦病死された吉澤萬蔵氏の墓碑で、吉澤耕石の銘がありました。

除苦得楽碑

奉献/建立 昭和三年著雍熱徐十一月[1928年11月]
石工銘 吉澤耕石
山門入って左側の木立の中に碑が立っています。碑銘の「除苦得楽」は『離苦得楽』という仏教用語と同じ意味と思われ、建立年銘の「著雍執徐」は干支『戊辰』の別名です。
背面には「鐘楼堂再建寄附連名」とあり、寄附をした人の名前が列挙されていますが、その中に「登戸 吉澤喜三郎」という名前がありました(耕石の関係者でしょうか?)