泉福寺

所在地 神奈川県川崎市宮前区馬絹2丁目9−1
矢上川が作った谷戸の中に尻手黒川道路が通っています。大山街道(国道246号線)との交差点を過ぎて、西へ行くと泉福寺入口交差点に出るので、そこから南側へ少し丘陵を上がったところに寺院があります。

馬頭観世音塔

奉献/建立 文久第二年壬戌春三月[1862年3月]
石工銘 原光信
境内入ってすぐ左手の小高いところに観音塔が置かれています。最上段に観音座像が置かれ、文字塔に「馬頭観世音/九十六翁愚禅」、「観音妙智力能救世間苦」と書かれ、台座には躍動する馬が彫らるという三層構造となっています。
石工の「原光信」は、現時点でこの寺院でしか作が無い石工で、謎の存在です。

築山碑

奉献/建立 大正二年三月[1913年3月]
石工銘 二子 小俣
馬頭観世音塔が立てられている築山の背後に碑が置かれています。恐らく観世音塔を移設するために築山を作ったことを記していると思われます。石工の他に庭師の名前も書かれています。

石水盤

奉献/建立 嘉永七甲寅秊初冬[1854年11月]
石工銘 原兼吉光信
門を入ってすぐ左横に手水舎があり、そこに石水盤が置かれています。正面に「盥瀬水」と彫られています。「兼吉」という名が途中に入っていますが、1862年に馬頭観世音塔を作成したのと同じ石工と思われます。

忠魂碑

奉献/建立 昭和三年十一月[1928年11月]
石工銘 内藤慶雲
境内左手の小高い所に碑が置かれています。書は東郷平八郎によるもので、日清・日露戦役における戦没者の慰霊碑です。