琴平神社

所在地 神奈川県川崎市麻生区王禅寺318
横浜上麻生道の早野交差点から東に入り、1.7km進むと神社本殿のある丘に突き当たります。急な階段参道を登った丘の上に、平成に整備された境内と再建された拝殿が鎮座しています。
拝殿とは別に南側に儀式殿もあり、大きな鳥居の奥に社務所や境内社が広がっています。

狛犬

奉献/建立 天保九戌年十月[1838年10月]
石工銘 光信
狛犬タイプ 尾流れ(左:珠,右:子)
拝殿前に現代狛犬の手前にやや小ぶりな先代狛犬が置かれています。若干全体のバランスがずれていますが、吉澤二代目の試行錯誤の跡でしょうか。

石水盤

奉献/建立 明治十二年卯五月[1879年5月]
石工銘 溝口 内藤留五郎
境内参道右側に置かれています。正面の紋は「蔭紋(かげもん)と呼ばれる天狗の羽団扇と、三つ巴の神紋」だそうです[2]
リアルな「がまんさま」が水盤を担いでいます。当初は後世の追加と思ったのですが、ほぼ同時期に 同じがまん様のある石水盤を稲城市の北辰妙見宮で作っていることから留五郎がこのがまん様も作った思われます。

當社修繕寄附金連名碑

奉献/建立 明治三十二年三月[1899年3月]
石工銘 吉沢光信
拝殿の右側に寄附金連名碑が立っています。
金額と寄付者名が並ぶ末尾に、「吉沢光太郎」と、「吉沢光信」の名があり、光信の名の上に小さく「石工」と書かれています。(寄付金が光太郎の半分でかつ最小なのは、石工代で充当ということでしょうか)

鳥居台座

奉献/建立 嘉永二己酉年[1849年]
石工銘 登戸村 吉沢藤三光信
鳥居本体は再建されたと思われますが、台座は嘉永の作ではないでしょうか。建立銘の月は割れて判読できませんでした。