安養寺

所在地 東京都大田区西六郷2丁目33−10
東海道(国道15号)で現在の雑色駅付近から西へ進み多摩川に突き当たったところに寺院があります。通称古川薬師と呼ばれているようです。
それほど広くない境内の中に、多数の奉納石造物が置かれており、信仰を集めていたことが伺われます。
特に100個[1]の富士講紋が彫られた富士講碑は圧巻です(石工銘・奉納年銘が無いのが残念)。

宝篋印塔

奉献/建立 安永十龍次辛丑仲春[1781年3月]
石工銘 品川(本宿) 片(山)四良(兵)
本堂右手に大きな宝篋印塔が建っています。石工銘で読めない箇所は、「大田区の石造遺物(謝辞[10])」を参考にしています。

歌碑

奉献/建立 嘉永二己酉[1849年]
石工銘 古市場村 小宮巳之吉
本堂右手前に置かれています。「大田区の石造遺物(謝辞[10])」によれば、歌は「御仏のめぐみの/露を薬として/千代ふる川を/すりをわせす」で古川薬師を謳っているようです。
石工 巳之吉で、苗字「小宮」が付いている現在唯一の作です。